暖房をよく使用する季節は、特にオフィスなどの広い部屋で空気の乾燥が気になります。
乾燥すると、肌やのどの粘膜から潤いがなくなったり、風邪やインフルエンザなどの原因になるウイルスが発生しやくなったりするため、空間や部屋には適度な湿度を保つことが大切です。
そんな時、大容量の加湿器が一台あれば、少ない給水回数で部屋全体をパワフルに加湿してくれます。本記事では、オフィスなどの広い部屋に適した加湿器の容量や種類・選び方を紹介します。
オフィスや広い部屋には大容量・大型の加湿器がおすすめ
空気が乾いてのどやお肌のケアが必要な場所は、自宅だけではありません。仕事の場所として普段から活用しているオフィスや会議室などの人が集まる広い場所では、特に空気が乾燥しやすくなり、カゼやインフルエンザの原因となるウイルスの発生が気になるところです。
家庭内よりはるかに多い人数が行き来するオフィス内では、健康被害が起きたときの損失も大規模になってしまうおそれがあります。
このような場所の乾燥対策には大型で大容量タンクを搭載し、広い空間を効率よく加湿できる加湿器があれば安心できるでしょう。
加湿器の種類
加湿器を選ぶ際には、加湿器の性能や使用環境に適した機種を選びたいところです。
ここでは気化式はじめ、スチーム式や超音波式、ハイブリッド式など様々なメーカーから発売されている機種を種類別に解説していきます。
気化式
気化式は、加湿器本体のフィルターに水を吸わせ、ファンの風で空気中に水分を送り出します。電力は主にファンを回すモーターに使用されるため、電力消費が少なくて済むのがメリットです。
一方、大容量になるほどモーター音などの騒音が気になる点や、フィルター掃除を頻繁に行う必要があることなどがデメリットとなります。
スチーム式(加熱式)
加熱によって発生した水蒸気を空気中に送り出すのがスチーム式の特徴です。加熱するので衛生的であるといえます。
大型のスチーム加湿器は、広い空間を効率的に加湿するのに向いていますが、ハイパワーゆえにタンクへの頻繁な水の補給が求められます。できるだけ大容量タンクを搭載した製品か、水道に直結して自動給水が可能なタイプを選ぶとよいでしょう。
デメリットとして、加熱式は他方式にくらべて消費電力(電気代)が高くなります。またスチーム式を使用する場合、蒸気の吹き出口付近の温度は高温になるので、手を近づけたりしないよう注意が必要です。
超音波式
加湿器の水タンクから供給された水分を、超音波発生装置によって空気中に水分を発生させるのが超音波式加湿器です。モーターを使わないので静音性に優れていて、消費電力も少ないのが特徴といえます。
一方で、スチーム式のように加熱しないので、水タンクに雑菌が発生してしまうと、それが空気中に排出されてしまうデメリットもあります。
ハイブリッド式
ハイブリッド式は、他の機種の強みを活かしながら組み合わせて弱点を補った方式です。
大きく分けて「気化式+スチーム式」と「超音波式+スチーム式」の2種類があります。環境に応じて単機能またはハイブリッドで使用できる万能タイプといえますが、スチーム式を使用する場合は消費電力が高くなる点には要注意です。
加湿器の選び方
ここでは、大型加湿器を選ぶ際のポイントとして、部屋の広さやお手入れのしやすさ、そして加湿器が持つ便利な機能に焦点を当てながら解説します。
部屋の広さ・適用畳数で選ぶ
加湿器を選ぶ際には、使用する部屋の大きさに合った適用畳数の加湿器を選びましょう。適用畳数とは加湿器のパワーを表した指標で、「木造和室○畳/プレハブ洋室○畳」といった表記になります。
使用したい場所の広さより適用畳数がやや大きめの機種を選ぶのが基本です。あまりに部屋の広さよりもパワーが大きすぎる加湿器では、過加湿によってカビや結露の原因となるため避けましょう。
お手入れのしやすさで選ぶ
加湿器を選ぶ際のポイントとして、お手入れのしやすさが挙げられるでしょう。頻繁なフィルター掃除が必要な気化式などは、自動フィルター掃除機能が付いた機種を選べばメンテナンスの手間を減らせます。
また先述したように、広い場所を加湿するにはそれだけ多くの水補給が必要となります。自動給水タイプでない製品を選ぶさいは、条件が許す範囲で大容量タンクのものを選びましょう。
便利な機能で選ぶ
加湿器には、使用する場所や目的に応じて便利な機能がついた機種があります。人が集まるオフィスや会議室などの広い場所では、一時的にパワーアップさせながら空気中に水分を送り出せるターボ機能が威力を発揮するでしょう。
また、消費者電力を抑えながら効率的な運転を行うエコモードやタイマー機能などは、大容量の加湿器を無駄なく維持する上では欠かせない機能となります。
大容量・大型の加湿器の人気おすすめ
オフィスや会議室などの広いスペースでは、普通の部屋で使用するような加湿器ではなく、大容量の加湿器が望まれます。一般的には「タンク容量が4リットル以上」の加湿器がこれに相当すると言えます。
ここでは大容量の加湿器のおすすめ製品を紹介します。
MITSUBISHI(三菱重工)|スチームファン蒸発式加湿器 roomist(ルーミスト) SHE60
適用畳数は、木造和室10畳(17平米)、プレハブ洋室17畳(27平米)のスチームファン蒸発式大容量加湿器。メーカー独自のイオンフィルターとBIOフィルターにより省エネとクリーンをうたったモデルです。
イオンフィルターは、スチーム式加湿器に必要不可欠なフィルター交換もシーズン1回で済み、BIOフィルターは、細菌やカビ・ウイルス抑制に効果があるとされています。ファンのモーター回転数を抑制する機能により、無駄のない湿度調整が可能です。
MAXZEN(マクスゼン)|ハイブリッド式加湿器 KSH-MX601
超音波式とスチーム式が合わさったハイブリッド式加湿器です。丸みをおびたやさしいデザインで14畳(プレハブ洋室)までの広範囲の加湿に対応し、大容量(6.0リットル)の水タンクは、上部給水なので上から注ぐだけで簡単に給水できます。
自動湿度調整の機能に加えて自動停止機能が付いているため、オフィスや会議室など広い空間で無駄のない運転が可能です。
ZOJIRUSHI(象印)|スチーム式加湿器 EE-DC50
電気給水ポットのように広口のふたを開けるだけで簡単に給水ができて、フッ素加工の容器を採用することで、フィルターがなくても機能するお手入れ簡単なスチーム式加湿器です。
給水容器の容量は4.0リットルで13畳(プレハブ洋室)までの広さを無駄なく加湿できるモデルです。
広い部屋での使用や長時間の加湿で活躍する大容量・大型の加湿器
オフィスや会議室など広い部屋での使用、長時間の加湿にも対応できる大容量の加湿器は、サイズ・給水方法・お手入れの手間、機能性に着目すると、用途に適した種類を見つけることができます。本記事を参考に最適な加湿器を選んで、過ごしやすいオフィス空間を作りましょう。
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