テレワークやサテライトオフィスのような働き方が多様化したことで、オフィス以外で仕事をする方が増えています。自宅でデスクワークをする場合、プライベート空間を確保しつつ作業しやすい環境を整えなければなりません。特にスペースが限られている一人暮らしの方にとって、デスク選びは予算や配置場所のバランスが大切となります。
今回は在宅勤務におすすめのオフィスデスクについて、選ぶポイントを紹介します。重要なのは仕事のしやすい机のサイズ(幅・奥行・高さ)です。部屋が狭いからといって小さい机を選ぶと、仕事の効率が悪化することもあります。
デスク選びのポイント
デスク選びのポイントで重要なのは、「どのような作業をするか」を具体的にイメージすることです。モニターを複数台使って仕事をするのか、ノートPCだけでするのか、PCだけでなく資料や書類を広げてするのか、仕事の仕方は人・職種によって異なります。
何をどのようなスタイルでしたいのかをより具体的にイメージすることからデスク選びを始めるのがおすすめです。それを踏まえたうえで、デスク選びのポイントとして大きく4つに分けられます。
- サイズ(幅、奥行、高さ)
- デスクタイプ
- 機能・収納性
- 素材・デザイン(脚の素材、天板の表層・構造)
在宅勤務のためのデスク選びは上記のことを踏まえながら、自宅のインテリアにマッチするかどうか、お手入れしやすいかどうかなども考慮しておくのがポイント。それでは、4つのポイントそれぞれを解説していきながら、在宅勤務のうえでの最適なデスク選びについてご紹介していきます。
オフィスデスクは最適なサイズ(幅・高さ・奥行)を選ぼう
ここからは、オフィスのデスクを選ぶ際に必要なサイズについての基礎知識を解説していきます。
幅
奥行と高さはある程度、標準のサイズがありますが、幅に関してはさまざまです。モニターを複数台置いてもゆとりある2m超のデスクから、ノートPC1台でいっぱいになるデスクまでその種類は豊富です。一般的なオフィスデスクの幅を4つに分け紹介します。
~幅1,000mm(100cm)
主には、外回りが多く、デスクワークが少なめの営業職の方などに向いているデスクです。コンパクトなので、作業をノートPCで行う方、書類などを広げながら作業をしない方に適しています。
幅1,200mm(120cm)
標準サイズのデスクです。デスクトップのPCで作業する方、書類や資料を広げて作業する方に向いています。
幅1,400mm(140cm)
標準サイズよりゆったり目に使えるので、パソコン作業をしながら、書類仕事も並行して行う方などでもゆったり目に使えます。両サイドに収納ワゴンを置きたい方などはこのサイズ以上のものを選ぶのをおすすめします。
幅1,500mm(150cm)~
幅1,500mmはかなり大きめサイズです。役員の方向けとして、あるいは、複数台モニターを並べて作業する方に向いています。
奥行
奥行600mm(60cm)~650mm(65cm)
奥行600~650mmは一般的なデスクサイズよりややコンパクトです。以前に比べ、PCやモニターの薄型化が進み、ある程度コンパクトなデスクでも十分快適に作業ができるようになりました。デスク自体を小さいサイズにすることで、使用する場所の利用面積を減らせ、その他の作業スペースや収納スペースなど、別の用途として空間を活用できるようになります。
奥行700mm(70cm)~750mm(75cm)
700mmはオフィスデスクの標準サイズの奥行です。PC作業はもちろん、並行して書類仕事をしてもゆとりがあります。
750mmになると、よりゆとりがあり作業はしやすくなりますが、それなりにスペースを圧迫するサイズになるので、自宅やオフィス、デスクを使用する場所の面積を考えて設置するのがいいでしょう。
高さ
高さ720mm(72cm)
オフィスデスクの標準的な高さです。日本人の平均身長に合わせられているもので、一般社団法人 日本オフィス家具協会(JOIFA)の推奨のサイズでもあります。ちなみに、海外では750mmや800mmも使われていますが、日本人には高すぎるケースが多いです。
高さ700mm(70cm)
700mmは、1971年にJIS規格で定められた標準的なサイズであり、現在の日本人の平均身長からすると低くなっています。700mmのデスクは現在では一般的なサイズではなくなっているので、取り扱われている商品の種類も少なくなっています。新規でデスク購入を考えている方は、720mmを選ぶ方が圧倒的に多いです。
その他のオフィスデスクの選び方
タイプで選ぶ
デスクにはいくつかのタイプがあり、使用環境や用途によって使い分けることをおすすめします。代表的なデスクタイプとおすすめの使用環境についてご紹介します。
スタンダードデスク
スタンダードデスクはオフィスでも最も利用されているデスクであり、無駄なものがなくシンプルな作りです。オフィスで使われることを想定されているため、幅1,200mm奥行700mmのようなゆとりあるものが多く存在しています。
デスクトップPCの使用や書類仕事を並行して行いたい場合などに最適です。また、標準的なデスクタイプになるので、商品の種類が多いのも特徴です。価格やデザイン、サイズ等、自分の仕事環境に合わせて好きなものを選びやすいデスクタイプが、スタンダードデスクです。
L字型デスク
L字型デスクは、まさにL字の形をしたデスクで、前面とサイドを囲むようなデザインとなっています。前面とサイドにモニターをそれぞれ置いてデュアルディスプレイとしたり、サイドは書類置き場に使用したりと、活用方法はさまざまです。サイドにプリンターを置くのも便利でおすすめです。
ロースタイルデスク
ロースタイルデスクは、デスクの脚が短く、床に座りながら作業をしたい方に向いています。背の低いデスクは、空間全体を広く見せる効果があるので、狭い部屋の場合、圧迫感を軽減できます。
また、ロースタイルデスクの特徴として、汎用性が高い点も挙げられます。仕事をするときは作業用デスクとして、食事をするときは食卓として、使うシーンによって活用方法を変えることができます。在宅勤務で使用スペースが限られている場合にもおすすめです。
昇降型デスク
昇降型デスクは、自在に天板の高さを調整できるワークデスクです。座ったまま仕事をするだけでなく、運動不足解消に立って仕事をしたいという方に向いているデスクです。作業環境を簡単に変えることができるので、気分転換もしやすく作業効率を上げやすい、また椅子を買い替えても高さを合わせやすいなどの利点もあります。
強いてデメリットがあるとするなら、価格が高い商品が多いということです。特に自動昇降タイプは十数万円するケースもありますので、自分の仕事姿をイメージしながら、価格に見合った買い物かどうかじっくり検討してみるのがいいでしょう。
機能や収納性で選ぶ
デスク選びでは、そのデスクの持つ機能性にも注目すべきです。まず、基本的なところで、「安定感」のあるデスクを選ぶことをおすすめします。タイピングやマウス操作、書類に文字を書いたりなどする際に、デスクがぐらつき不安定であると、作業に集中ができず、効率も悪くなります。大前提として、振動に強く、堅牢性に優れた安定感のあるデスクを選びましょう。
その上で、プラスアルファの機能が付いているとなお便利です。たとえば、USBポートやコンセントが付いているデスク。いちいちコンセントのある場所まで行かなくてよく、デスク一つで作業を完結させることができるので大変便利です。
また、棚・収納・キーボードスライダー付きのデスクもおすすめです。ペーパーレスの時代とはいえ、まだまだ紙を取り扱う場面は多くあるかと思います。その際に、収納棚や引き出しの付いた棚を選ぶことで、より快適に作業することができます。書類作業をしていると、キーボードやマウスが邪魔に感じる場面がありますが、そんな時にキーボードスライダー付きのデスクだと引き出しの中に収納することができ、十分な作業スペースを確保できます。
素材やデザインで選ぶ
オフィスデスク選びは、素材やデザイン性もしっかりチェックしましょう。主に使用される材質としては、木製やスチール製、ガラス製など。使用用途や環境に合わせて最適なものを選ぶのがいいでしょう。
木製のデスクは、温かみのある雰囲気を出すことができます。在宅用のデスクとしては、木製のタイプが部屋になじむケースが多いのではないでしょうか。また、スチール製はメタリックなデザインで、自宅よりもオフィスの空間にマッチしやすい傾向にあります。掃除や手入れがしやすいのもポイント。ガラス製のデスクは、オフィスにも自宅にもなじみやすく、シックな雰囲気に合う材質です。設置する場所の空間・インテリアに合った材質とデザインのものを選ぶようにしましょう。
椅子もセットで! オフィスチェアを選ぶコツ
デスクを買うときは、一緒にオフィスチェアも選ぶようにしましょう。いいデスクといいチェアがあってこそ仕事ははかどります。オフィスチェアは、長時間自分の体をゆだねるので、できるだけ高機能のものを選ぶのがおすすめです。それではここからは、オフィスチェアを選ぶコツについてお話しします。
身体の負担を軽減する機能が付いているか
オフィスチェアを選ぶとき、以下のような機能が付いているかどうか確認しましょう。
- ランバーサポート(腰当て)の有無
- 高さの調整ができるか
- アームレストの位置を調整できるか
これら3つは、人間工学的に身体の負担軽減につながる大事なポイントと言われています。長時間座って仕事をするデスクワーカーは特に、これらの機能が網羅されているかを確認してから購入するのがいいでしょう。
身体に合ったサイズか
正しい座り方ができていないと、身体に負担がかかり、すぐに疲れてしまいます。デスクとチェアの高さが適正であることで、正しい姿勢を作ることができ、長時間の作業も快適に行うことができます。基本的に、椅子の座面高と机の天板までの距離が30cmほどのものが適正な距離と言われているため、それを目安に選ぶのがよいでしょう。
パソコン・書類を置いて作業するなら、デスクの幅と奥行を広めに
ここまで、デスク選びについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。まずは作業する内容や使い方をイメージしながら、どれくらいの大きさがいいか、どんな機能があればいいかなどを考えてみることから始めましょう。適正なデスクを選ぶことにより、長時間の作業でも身体への負担も減り、より生産性の高い仕事ができるようにもなります。
デスク・チェアの導入ならオフィス家具のレンタルサービスもおすすめです。AQレントでは作業デスクやオフィスチェアなど豊富に取り揃えています。