オフィスの窓は、人の生活の質や仕事に対するやる気にも影響を与えるといわれています。窓の位置や種類は、働きやすい職場の環境を実現するうえで重要なポイントになります。また、オフィスの窓を選ぶ際は防音性やセキュリティ面も考慮しなければなりません。
今回はオフィスの窓が人に与える影響や窓の種類、目的別の選び方などを紹介します。賃貸物件のオフィスを選ぶときやオフィスのリフォーム、レイアウト変更を行う際の参考にしてください。
オフィスの窓の重要性
普段あまり気に留めることのないオフィスの窓ですが、実際に窓が与える影響は大きなものです。従業員に視覚的な効果をもたらすだけではなく、身体的・精神的にもさまざまな影響を与えます。
生活や睡眠環境の改善
一日室内で日光を浴びずに過ごすと、自律神経のバランスが崩れ睡眠の質の低下や寝付きにくさを引き起こすおそれがあります。睡眠の質が悪化すると仕事の疲れも取れにくくなり、体調にも悪影響を及ぼします。オフィスの窓から十分に日光を取り入れることで、従業員の睡眠の質などが向上し、仕事のパフォーマンスにも良い影響が期待できるでしょう。
生産性やモチベーションのアップ
人間は自然光を浴びることで脳内にセロトニンという物質が分泌されます。それによって前向きな気持ちになるため、窓のあるオフィスでは社員のモチベーションも変わってきます。社員のやる気やモチベーションは仕事の生産性につながるので、窓から適度に日光を取り込み働きやすい環境づくりを目指しましょう。
コミュニケーションの活性化
自然光の入らない薄暗いオフィスでは、気持ちがふさぎやすくコミュニケーションの頻度も低くなりがちです。反対に、日光が差し込み明るいオフィスでは会話が弾み円滑なコミュニケーションがとれ、生産性の向上につながるでしょう。
オフィスの窓の種類
オフィスの窓にはさまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、メリットやデメリットも存在します。また窓の位置や大きさもオフィスの環境に関わります。オフィス移転や新築の際には、窓の種類について調べたうえで決めると良いでしょう。
引違い窓
最も一般的に普及している横開きの窓です。換気がしやすく、防犯フィルム等の周辺グッズも充実している点が魅力です。ただし窓のサイズが大きく隙間風も発生しやすいため、断熱性が低い点はデメリットといえます。
FIX窓
気密性の高いビルなどで採用されることの多い、開閉できないタイプの窓です。デザイン性が高く自由に配置しやすいというメリットがあります。しかし窓の開閉ができないため、換気は空調設備などで行う必要があります。また空気清浄機や加湿器によって室内環境を整えることも必要になる場合があります。
片開き窓
左右どちらかを軸にして内側または外側の一方向にのみ開く窓です。縦長の形が特徴的で、気密性が高く換気もできる点が魅力です。ただし風の影響を受けやすいため、強風で窓が全開にならないようストッパーで固定できるタイプをおすすめします。
外倒し窓・内倒し窓
内側もしくは外側に倒れて開閉する窓です。換気性に優れ、臭いがこもりがちな部屋や火災時に煙を逃がす目的で設置されます。手の届かない高い位置に設置されることが多く、開き具合はワイヤーで調整できるようになっています。
重量をかけると壊れやすく、防犯性も下がる原因になることから低い位置に設置する場合は防犯用の格子との併用を検討すると良いでしょう。
オーニング窓
複数の外開きの窓が連なったタイプの窓です。ハンドル操作で開閉できます。気密性に優れ、換気も可能で防犯性も高いところが魅力です。デメリットは構造上メンテナンスが難しく、修理や清掃を専門業者に依頼する必要があることです。
目的に合わせてオフィス窓を選ぼう
それでは実際に、オフィスの窓はどのように選べば良いのでしょうか? 目的別に解説していきます。
明るさや開放感を出したい場合
オフィスの窓によって明るさや開放感を演出したい場合には、窓サイズの大きい全面ガラス窓がおすすめです。狭いオフィスでもオープンな感じを与えられます。プライバシー面が気になる場合にはフィルムなどを活用すると良いでしょう。
防音性を高めたい場合
防音性を重視する場合には、気密性の高い二重窓やFIX窓がお勧めです。音が気にならないだけでなく、冷暖房費も節約しやすくなる副次的なメリットが得られます。
セキュリティを高めたい場合
セキュリティを重視する場合には、防犯ガラスを使用した窓が適しているでしょう。高価な機器類や貴重品を保管する場所、また無人になることの多いオフィスに向いています。
ブラインドや遮光カーテンの活用もおすすめ
オフィスの窓と一緒に活用したい周辺グッズにはどのようなものがあるでしょうか。
例えば窓に何もつけていない場合、時間帯によっては日光が明るすぎてパソコンのモニターが見づらかったり、日光で什器が傷んでしまったりすることがあります。そのため、窓からの光を調節するために周辺グッズを利用すると良いでしょう。
窓の周辺グッズの代表例としてブラインドがあります。ブラインドは時間に合わせて角度を変えることによって日光の入り具合を調節できます。日光の調節にはロールスクリーンもおすすめです。ロールスクリーンは必要な時のみ引き出して使用することができるため、普段は窓ガラスが遮られずスタイリッシュです。
ロールスクリーンは閉め具合によって下部から光を取り入れることができます。他にも遮光度を上げたい場合には、遮光カーテンなどの遮光アイテムを使用する方法もあります。
さらに、既存の窓を活かし性能を上げたい場合にはフィルムの活用も有効です。窓用のフィルムには遮光・遮熱や断熱、ガラス飛散防止、紫外線カットなどさまざまな用途のものがあります。フィルムは見た目にほとんど影響を与えず、費用を抑えて簡単に施工することができます。
窓の大きさや位置にも注意して、明るく開放感のあるオフィスに
新たにオフィスを借りたり購入したりする場合には、窓についても注目してみてください。
社員のモチベーションを上げるためには、窓から十分に日光を取り入れる必要があります。窓にはたくさんの種類があり、用途や位置によって適切な種類、大きさの窓を選ぶことが大切です。またその際、防音性やセキュリティも考慮したい点です。
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