オフィスづくり

職場が暑い! 仕事に集中できないときの暑さ対策とオフィスの温度問題を改善する方法

職場が暑いせいで仕事に集中できないときの暑さ対策

職場の温度環境は、オフィスで仕事をする人や、その管理者にとって重要な問題です。日本の夏は年々暑さを増していき、暑すぎる職場では眠気を誘発したり集中力が低下したりとさまざまな弊害が発生します。働く人の生産性を低下させることなく、ストレスのない職場環境を整えるためにはどのように温度対策をすればいいでしょうか。

今回は、職場が暑くなってしまう原因や、その対策について解説していきます。

職場が暑いときに起きる問題

暑い職場環境は多くの問題をもたらします。まずは、部屋の温度が高いと熱中症の恐れがあります。熱中症は屋外など炎天下の場所で起こるイメージがありますが、実は部屋の中でも起こります。室温30℃、湿度60%を超えてくると、熱中症になる可能性が上昇するといわれています。

他にも、暑さによって仕事に集中できないという問題があります。汗でべたべたするほどの暑さでは、ストレスや不快感が高まり仕事どころではありません。また、冬のオフィスが暑い場合などには眠気を誘発することもあります。頭がぼーっとするなど、いずれも生産性が低下する原因となるので、きちんとした対策が必要です。

オフィスの適正な温度・湿度は?

まずは、オフィスの最適な温度・湿度はどのくらいなのか見ていきましょう。

法令などによって定められている温度は「17℃~28℃」、湿度は「40%~70%」です。この温度の上限をもって、よくあるエアコンの設定温度は28度というルールが生まれました。

しかし、実際の室内温度がエアコンの設定温度通りかというとそうではありません。部屋の中の場所などによってムラがあるため、温度計などで場所ごとに確認してみることが大切です。

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仕事に集中できない! 職場が暑くなる原因や理由は?

そもそも、職場が暑くなってしまう原因は何なのでしょうか。改善方法を考える前に、原因をしっかり理解することが大切です。ここでは、5つの主な原因を紹介します。

オフィスの空調範囲にムラがある

せっかくエアコンで冷風を送っても、広いオフィスではどうしてもムラができてしまいます。この結果、空調の近くの人は寒く、遠くの人は暑いといった現象が起こってしまいます。パーティションやキャビネットなどによって風通しが悪く空気が循環していない可能性が考えられます。

OA機器の排熱

近年は1人1台パソコンを使用するのは当たり前となり、オフィスにたくさん溢れているパソコンやプリンター、ネットワークハブなどのOA機器。これらの機材の排熱が、暑いと感じる原因になることもあります。特に熱源に近い場所では、排熱の影響を受けやすくなります。

人の密度が高い

人そのものの熱気によっても、部屋の温度や湿度は上昇します。一般的な目安としては、1人あたり3坪ほどの面積が適正と定められています。人数が多いとパーソナルスペースの問題も発生しますので、職場の密度は適切に保つ必要がありますね。

窓からの直射日光

大きな窓で開放的な雰囲気のオフィスは魅力的ですが、その分日差しも多く入ってきて、温度が上昇する原因となります。オフィスビルでよくみられる一面ガラス張りの窓などでは特に顕著です。

湿度が高い

温度ばかりに目が行きがちですが、湿度の高さも体感温度にとても影響を与えます。湿度が高く、汗ばむジメジメとした環境は暑さを感じやすくなります。不快感やストレスにも直結する問題なので、きちんと除湿対策をおこないましょう。

オフィスの暑さ対策と職場を涼しくする方法

オフィスが暑くなる原因がわかったところで、改善方法について紹介していきます。

自分のオフィスが暑くなっている原因をしっかりと見極めたうえで、それに合った対策をおこなうことが理想です。方法によっては、導入ハードルが高いものもあるので、まずは手軽なものから試してみることも良いでしょう。

遮光カーテンや遮熱シートを活用する

窓からの太陽光によって室内が温められている場合には、窓の遮熱対策が有効です。窓に遮熱シートを貼ったり、遮熱機能もある遮光カーテンなどで日差しを遮ったりすると暑さ予防の効果が期待できます。

部屋を換気する

窓やドアを開けたり換気扇をつけたりすることで、部屋の換気をおこなうことも重要です。エアコン稼働時はどうしても部屋を閉め切ってしまいがちですが、こもった熱気を新鮮な空気と入れ替えましょう。これは夏場に限らず冬の暖房によって暑い場合などにも効果的です。

扇風機やサーキュレーターを設置する

空調の効き具合にムラがある場合には、扇風機やサーキュレーターを設置すると良いでしょう。空気を循環させることで、場所による温度差を少なくできます。下の方にたまった冷気を天井まで撹拌する効果もあり、均一な環境に近づきます。OA機器の排熱への対策としてもおすすめです。

エアコン吹き出し口にファンを取り付ける

エアコンの真下などは、寒く感じがちです。冷風を効率よく部屋に行き渡らせるには、エアコンの吹き出し口にファンを取り付けることが有効です。また、冬場は暖房が直撃して乾燥したり眠くなったりといった問題の対策にもなります。

フリーアドレスにする

暑がりな人から寒がりな人まで、職場にはさまざまな体質の人がいます。フリーアドレスを導入することで、それぞれが自分の快適に感じるポジションで仕事できます。エアコンの設定温度を巡る人間関係の悪化などを防ぐことにもなり、職場環境と人間関係の両方に効果が期待できます。

就業規則を改善する(クールビズ化)

暑いと感じた人が、涼しい服装に変えることで問題が改善することもあります。就業規則などで服装規定を変えクールビズなどを導入することも、コストをかけずにできる対策としておすすめです。

服装だけで全てが解決するわけではありませんが、暑い中スーツを着用しなければいけないストレスの軽減には役立つでしょう。

在宅勤務(テレワーク)を導入する

究極の対策として、在宅勤務(テレワーク)を導入するという方法があります。多くの人が集まるオフィスでは、どうしても快適に感じる温度に差があり全員が満足することは難しくなります。

自宅で仕事をおこなえば、自分で快適な温度環境に設定でき、集中できないといった問題も改善します。また、一部をテレワークにすることでオフィスの人口密度が減り、暑さが軽減するといった効果もあります。

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まずは職場の温度を確認することから始めよう

今回は、オフィスの暑さ問題について紹介していきましたが、まず重要なのは現状を把握することです。自身の職場が今いったい何度なのか、エリアごとに計測して実態を数値で見てみましょう。そのうえで本記事を参考に原因を解明し、対策をおこなうと良いでしょう。

暑い職場では集中できない人が増え、生産性が著しく低下しかねず、また人間関係も悪化しがちです。社内で話し合って適切な対策をとることで、快適な職場環境をつくりあげましょう。

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